今回はイギリスで活動する
※ポストパンク・リバイバルの
バンドをご紹介します。
※ポストパンク(Post-punk)は、1970年代の終わりから勃興した
音楽ジャンル。
2000年代においてはガレージロック・リバイバルの流れに沿った
ポストパンク・リバイバル(Post-punk revival)として
再評価された。
Bloc Party
Bloc Party(ブロック・パーティ) は、イギリスのロックバンド。
1998年、Kele OkerekeとRussell Lissackはロンドンで初めて出会う。
LissackはBancroft’s School、一方OkerekeはIlford County High School、
そしてTrinity Catholic High School, Woodford Greenのシックスフォーム
の生徒であった。
彼らは1999年、レディング・フェスティバルで偶然再会し意気投合。
2人がNMEに出したメンバー募集の告知にGordon Moakesが応募しベーシスト
として加入。その後、オーディションによりドラマーとしてMatt Tongも
加わりオリジナル・ラインアップが完成する。
彼らはUnion、The Angel Range、Dietなど様々なバンド名を経て2002年に
バンド名をBloc Partyと変更する。
2003年、当時大型新人として頭角を現していたフランツ・フェルディナンド
にデモテープを送り、オープニングアクトに抜擢され音楽活動を本格化
する。そのころからイギリスの音楽誌上において注目を集める存在となり、
2004年にメジャーデビュー。
2005年、ファーストアルバム『Silent Alarm』をリリース。
同年の各国音楽各誌において軒並み高評価を得るとともに、ヨーロッパ
の実に9カ国でチャートの10位以内にランク・インするなど、人気・
セールスともに大成功を収めた。このころ、周囲からは1990年代の
ブリットポップ期の再来といわれる2000年代のバンドブームの一例の
存在として認識されていた。
2007年、社会性を強く打ち出し、前作から大きく変貌をとげた2ndアルバム
『A Weekend in the City』をリリース。この作品によって、UKロックシーン
において泡沫バンドで無い事を印象付けた。以降、U2やレディオヘッドと
いった社会派バンドとしての評価をうけるようになる。
2008年、3rdアルバム『Intimacy』をリリース。
2012年3月、バンドはアメリカのFrenchkiss Recordsと契約し、Cooperative
Musicと北アメリカ、日本、東南アジアを除く全世界におけるパートナー
シップを締結したことを発表した。
同年8月、約4年の休止期間を経て4thアルバム『Four』をリリース。
2013年にMatt Tong、2015年3月にはGordon Moakesが相次いで脱退。
2015年8月19日、Justin Harris(B)とLouise Bartle(Ds)を加えた
新ラインアップでの初ライヴを行った。
2016年、5thアルバム『Hymns』をリリース。アルバムからシングル
『The Love Within』、『The Good News』、『Virtue』がリリースされた。
Bloc Party – Helicopter
Bloc Party – Banquet
Bloc Party – Flux
Bloc Party – Skeleton
Franz Ferdinand
Franz Ferdinand(フランツ・フェルディナンド)は、イギリスの
ロックバンド。
スコットランドのグラスゴーで1990年代にThe Amphetameanies、
The Karelia、Yummy Furなど様々なバンドで活動していた
Alex KapranosはパーティーでPaul Thomsonと出会い意気投合。
二人はYummy Furで一緒にプレイし、その後チームを組んで曲を書いた。
同じ頃、Kapranosは友人のBob HardyにBelle&SebastianのMick Cooke
からもらったベースギターでベースの弾き方を教えた。
また彼は、2001年にドイツでジャズベースを学んだ後スコットランドに
戻ってきたギタリストのNick McCarthyに出会う。
4人は2002年にFranz Ferdinandを結成。活動をスタートする。
2003年5月、バンドはインディーズレーベルDomino Recording Companyと
契約を締結。
2004年の初めにリリースされたデビューアルバム『Franz Ferdinand』は
2月にUKアルバムチャートで3位、4月にオーストラリアのアルバムチャートで
12位に達した。
北アメリカでの2、3回のツアーと『Take Me Out』のミュージックビデオ
がMTVで頻繁にオンエアされたことが功を奏し、2004年後半には
ビルボード200で32位に達し、アメリカでのアルバムセールスは100万枚を
超えた。同年9月7日、アルバムはマーキュリー賞を受賞した。
2005年、アイヴァー・ノヴェロ賞で『Take Me Out』がBest Contemporary
Songを受賞した。また、ブリット・アワードにノミネートされた。
同年、Rich Costeyプロデュースによる2ndアルバム『You Could Have It So
Much Better』をリリース。
アルバムは前作に続き批評家から高評価を得て、良好な業績を達成。
複数の国においてトップ10以内にランクインした。
2006年、第48回グラミー賞の「最優秀オルタナティヴ・ミュージック・
アルバム賞」と「最優秀ロック・パフォーマンス・デュオ/グループ」 に
ノミネートされた。
2009年にリリースされた3rdアルバム『Tonight:Franz Ferdinand』は、
バンドの音楽スタイルが変化したことで注目を集めた。
バンドの最初の2枚のアルバムはポスト・パンクに焦点を当てたサウンド
であったが、このアルバムではよりダンス志向のサウンドになり、評論家
からの肯定的なレビューをうけ、商業的にも成功を収めた。
同年7月、『Tonight:Franz Ferdinand』は『Blood』というタイトルの
リミックス・アルバムとしてリリースされた。
『Tonight』のリリースから4年後、バンドは、2013年8月に4枚目のアルバム
『Right Thoughts、Right Words、Right Action』をリリース。
2015年、Franz FerdinandとアメリカのロックバンドSparksはスーパー
グループFFSを結成。1枚のアルバムをセルフリリースした。
2016年にNick McCarthyが去った後、バンドは2018年に5thアルバム
『Always Ascending』をリリース。
Julian Corrie(Key、G)とDino Bardot(G)が加わってから最初の
アルバムとなった。
Franz Ferdinand – Take Me Out
Franz Ferdinand – Love Illumination
Franz Ferdinand – Ulysses
Franz Ferdinand – Walk Away
Two Door Cinema Club
Two Door Cinema Club(トゥー・ドア・シネマ・クラブ)は、
北アイルランドのダウン州バンガー、ドナガディー出身の
エレクトロ・ポップ、インディー・ロックバンド。
2007年、Alex Trimble(Vo,G)、Sam Halliday(G)、Kevin Baird
(B,key,synthesizers)の3人により結成された。
2010年3月1日、フランスのインディーズレーベルKitsunéMusicより
デビューアルバムをリリース。
シングル『Something Good Can Work』、『I Can Talk』、
『Undercover Martyn』、『Come Back Home』、『What You Know』
がリリースされた。
また、2010年4月27日にはアメリカのレーベルGlassnote Recordsより
『Tourist History』がリリースされた。
2011年、『Tourist History』はアイルランドの音楽賞Choice Music Prizeで
「最優秀アルバム賞」を獲得した。
バンドの2ndアルバム『Beacon』は2012年9月3日にリリースされ、
アイルランド・チャートで1位に達し、UKチャートで2位に達した。
2016年10月リリースの3rdアルバム『Gameshow』からのシングル
『Are We Ready?(Wreck)』は6月14日に先行リリースされ、
『FIFA 17』の サウンドトラックに収録された。
さらにアルバムから2つのシングル『Bad Decisions』、『Gameshow』
がリリースされている。
メンバーはあるインタビューで
「私たちは皆高校で出会い、皆がギターを弾いて、同じような音楽が好きだと
気付いた。Two Door Cinema Clubというバンド名は、コンバーにあった
小さな映画館「Tudor Cinema Club」からきました。
SamがTudorのつづりを間違ってTwo Doorと発音したが、Tudorの部分は
Two Doorに変更されました」と語った。
Two Door Cinema Club – I Can Talk
Two Door Cinema Club – Undercover Martyn
Two Door Cinema Club – What You Know
Two Door Cinema Club – Next Year
Kaiser Chiefs
Kaiser Chiefs(カイザー・チーフス)は、イギリスのロックバンド。
1997年、St. Mary’s Catholic High School, Menstonに通っていた
Nick Hodgson、Nick “Peanut” Baines、Simon Rixは11歳頃に
同じクラスとなり知り合う。
学校を卒業後、Rix、Bainesは1996年に大学のためリーズ地域を出る。
Hodgsonだけは留まりAndrew “Whitey” White、Ricky Wilsonに
会う。
3人はRunston Parvaというバンドを結成。バンド名はRuston Parva
というイースト・ヨークシャーの小さな集落の名前からとった。
Runston Parvaがレコード契約には至らず、Rix、Bainesが大学を
卒業後、リーズに戻ってきたところで合流。バンド名をParvaと
変更して出直しを図る。
Parvaはベガーズ・バンケット傘下のマントラ・レコーディングスと
契約を果たし、2001年から2003年にかけてシングル3枚とアルバム1枚を
リリースした。このころは当時流行していたガレージロックバンドで
あった。
しかし全く注目されないままレーベル閉鎖による契約解消という憂き目
に遭ってしまう。 その後、彼らはそれまでの楽曲を全て廃し、一から
の曲作りを始め、周囲のバンドとは違ったスタイルの確立に専念した。
そしてバンド名をカイザー・チーフスに改名して再デビュー。
2004年5月、インディー・レーベルからシングル『Oh My God』を
リリース。これが話題を呼び、続く2枚目のシングル『I Predict a Riot』
がヒット、一躍期待の新人として注目されるようになる。
2005年3月、デビューアルバム『Employment』をリリース。
アルバム収録の5枚のシングルの立て続けヒットなどにより、アルバムは
UKチャートで2位を獲得。全英で200万枚を超えるセースを記録。
アメリカでも評判となった。同年、イギリス最大の音楽賞であるブリット・
アウォーズで最多3部門を受賞したのをはじめ、各音楽誌上からも賞賛を
うけ、一気にブレイクを果たした。
2007年、2ndアルバム『Yours Truly, Angry Mob』をリリース。
前作の完全な続編として歌詞が統一された内容でUKチャート1位を獲得。
2008年、3rdアルバム『Off with Their Heads』をリリース。
2011年、4thアルバム『The Future Is Medieval』をリリース。本作は
アメリカではリリースされず、代わりに収録曲を入れ替えて再編集した
アルバム『Start the Revolution Without Me』が2012年3月にダウンタウン・
レコードよりリリースされた。
2012年12月4日、ドラマーのニック・ホジソンがTwitter上でバンドを脱退
したことを明らかにし、バンド側もこの事実を認めた。
翌2013年に後任のドラマーとしてヴィジェイ・ミストリーが加入した。
2014年、5thアルバム『Education, Education, Education & War』を
ヨーロッパでは3月31日にフィクション・レコードより、アメリカでは4月1日
にATOレコードより、日本では3月26日にホステス・エンタテインメント
よりリリース。UKアルバムチャートではセカンドアルバム以来となる
初登場1位を獲得した。
2016年、Brian Higginsとの共同プロデュースによる6thアルバム
『Stay Together』をリリース。Girls Aloudや Pet Shop Boysを手掛けた
制作チームXenomaniaが作詞作曲を手がけた。
アルバムの名前はトップトラック『We Stay Together』という曲から
きている。
2019年、バンドは通算7枚目となるアルバムのリリースを発表した。
Kaiser Chiefs – Everyday I Love You Less and Less
Kaiser Chiefs – I Predict A Riot
Kaiser Chiefs – Love’s Not A Competition But I’m Winning
Kaiser Chiefs – Ruby
Editors
Editors(エディターズ)は、イギリスのインディーズ・ロックバンド。
2002年、スタッフォード大学在学中にTom Smith(Vo,G,Piano)、
Russell Leetch(B,Synthesizer)、Geraint Owen(Ds、2003年、
Ed Layに交代)、Chris Urbanowicz(G)により結成される。
バンドはインディーズレーベルKitchenware Recordsと契約。
2005年、デビューアルバム『The Back Room』をリリース。シングルと
して『Bullets』、『Munich』、『Blood』、『All Sparks』がリリース
された。アルバムはUKチャートで13位に達した。
翌年にはアメリカ進出を果たし、ニューヨークで行われたクラブ・サーキット
は全公演ソールドアウトの大成功をおさめた。
2007年リリースの2ndアルバム『An End Has a Start』はUKチャート1位に
達し、2013年2月6日、BPIよりプラチナに認識された。
シングル『Smokers Outside the Hospital Doors』もNMEチャートで1位を
記録し、各方面から絶賛された。シングル『An End Has a Start』、
『The Racing Rats』、『Push Your Head Towards the Air』、『Bones』
がリリースされた。
リードシンガーのTom Smithは、次のアルバムでバンドが新しい方向性を
探り、新しい、より大人しいサウンドを追求することを明らかにした。
2009年、3rdアルバム『In This Light and on This Evening』をリリース。
プロデューサーにU2、Depeche Mode、The Killers、Erasureなどの
シンセポップ、ポスト・パンクバンドを手掛けるFloodを起用し、サウンドも
シンセサイザーを多用したエレクトロニック・ミュージックに影響された
ものとなっている。アルバムから『Papillon』、『You Don’t Know Love』、
『Eat Raw Meat = Blood Drool』のシングルがリリースされた。
アルバムはUKチャートで1位に達した。
2010年11月26日、Tom Smithはバンドの公式サイトで、再びFloodによる
プロデュースでアルバムをレコーディングすること、そして2011年から
リハーサルを開始することを発表した。
2012年4月16日、Chris Urbanowiczが音楽の方向性の違いによりバンドを
脱退したことが発表された。
新しいメンバーJustin Lockey(G)、Elliott Williams(Key,Synthesizer)が
2012年6月26日と27日にイギリスのバーミンガムで行われたライヴに合流した。
2013年、PIASより4thアルバム『The Weight of Your Love』をリリース。
シングルとして『A Ton of Love』、『Formaldehyde』、『Honesty』、
『Sugar』、『What Is This Thing Called Love』がリリースされた。
2015年、セルフプロデュースによる5thアルバム『In Dream』をリリース。
Tom Smithはこのアルバムがギター・サウンドに回帰したことについて
「私たちにとって闇について書くことは、それが何であろうと興味深いこと
です。ダンスフロアや、バラ色のような幸せなことについて歌っても本当
らしく聞こえない。
このような悲しい歌を書いているが、私が決して悲観的な人間ではないことは
皆が知っている。そしてそうである必要はないと思います。人は誰も暗闇を
持っている」と述べている。
シングルとして『No Harm』、『Marching Orders』、『Life Is a Fear』、
『Ocean of Night』、『Forgiveness』、『All The Kings』がリリース
された。アルバムは批評家から肯定的なレビューを受け、UKチャートで5位に
達した。
2018年、アルバム『Violence』をリリース。シングルとして
『Magazine』、『Hallelujah』、『Darkness at the Door』、『Cold』が
リリースされた。
バンドの音楽はEcho & the Bunnymen、Joy Division、The Strokes、 The Walkmen、
Elbow、R.E.M.といった、新旧のバンドに影響を受けている。
また、彼らは頻繁にアメリカのインディーズ・ロックバンドInterpolと比較された。
Editors – Munich
Editors – Papillon
Editors – Sugar
Editors – A Ton of Love
Arctic Monkeys
Arctic Monkeys(アークティック・モンキーズ)は、イギリスの
ロックバンド。
2002年にイングランドのシェフィールドで結成された。
バンドメンバーはAlex Turner(Vo,G)、Matt Helders(Ds)、
Jamie Cook(G,Key)、Nick O’Malley(B)。
オリジナルメンバーのAndy Nicholson(B)は、彼らのデビュー
アルバムがリリースされた直後の2006年にバンドを脱退した。
バンドは6枚のスタジオアルバム
『Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not』(2006年)、
『Favorite Worst Nightmare』(2007年)、『Humbug』(2009年)、
『Suck It and See』(2011年)、『AM』(2013年)、
『Tranquility Base Hotel&Casino』(2018)、
1枚のライヴアルバム『At the Apollo』(2008年)をリリースした。
彼らのデビューアルバムはイギリスのチャートでバンド史上最も商業的
成功をおさめたアルバムであり、2013年、Rolling Stoneはそれを
イギリスで30番目に商業的成功を収めたデビューアルバムとして
ランク付けした。
バンドは7回、ブリット・アワードを受賞。
・「最優秀ブリティッシュ・アルバム賞」(2007年、2008年、2014年)
・「最優秀ブリティッシュ・グループ賞」(2007年、2008年、2014年)
・「最優秀ブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト賞」(2006年)
3つのグラミー賞にノミネートされた。
また、デビューアルバム『Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not』
は2006年のマーキュリー賞を受賞。それに加えて2007年『Favorite Worst
Nightmare』、2013年『AM』、2018年『Tranquility Base Hotel&Casino』が
同賞にノミネートされている。
2007年と2013年、バンドはグラストンベリー・フェスティバルでヘッドライナー
をつとめた。
Arctic Monkeysはインターネットを通じて世間の注目を集める最初のバンドの1つ
として認識され、新しいバンドの宣伝や販売方法が変わった可能性を示唆している
コメンテーターもいる。
Arctic Monkeys – I Bet You Look Good On The Dancefloor
Arctic Monkeys – Do I Wanna Know?
Arctic Monkeys – R U Mine?
Arctic Monkeys – Arabella